校門前にやって来た。
そこには3台のバイクが乱雑に停まっていて、朔と師匠と凛がバイクを飛ばして来てくれたのだと知った。
ふと、前方からバイクのエンジン音が、聞こえてきた。
かと思ったら、数え切れないほどのバイクが迫ってきて、近くで止まった。
「幸珀ー!」
バイクを乗り捨て、ヘルメットを脱ぎ取った弘也が、私に駆け寄ってくる。
「弘也、どうしたの?」
「どうしたのじゃないよ!心配したんだからね~!」
「え?」
「無事でよかったよ~!」
弘也だけじゃない。
たかやんも剛も、下っ端達も、私の姿を見て安心したように肩を撫で下ろした。
皆、今まで私を探していてくれてたの?
「さっき連絡したばっかなのに、来るの早かったな」
「かっ飛ばしてきた」
即答した剛に、朔は口角を上げる。



