BAD & BAD【Ⅱ】







校門前にやって来た。


そこには3台のバイクが乱雑に停まっていて、朔と師匠と凛がバイクを飛ばして来てくれたのだと知った。



ふと、前方からバイクのエンジン音が、聞こえてきた。


かと思ったら、数え切れないほどのバイクが迫ってきて、近くで止まった。



「幸珀ー!」



バイクを乗り捨て、ヘルメットを脱ぎ取った弘也が、私に駆け寄ってくる。




「弘也、どうしたの?」


「どうしたのじゃないよ!心配したんだからね~!」


「え?」


「無事でよかったよ~!」




弘也だけじゃない。


たかやんも剛も、下っ端達も、私の姿を見て安心したように肩を撫で下ろした。



皆、今まで私を探していてくれてたの?



「さっき連絡したばっかなのに、来るの早かったな」


「かっ飛ばしてきた」



即答した剛に、朔は口角を上げる。