BAD & BAD【Ⅱ】





よろめきながらも態勢を構える善兄に、私を攻撃する意思はない。


いくら善兄だからって、防御だけでなんとかできるとでも?



今の私は、誰にも止められないよ。




鎖の痕など、どうでもいい。


怒りが、恐怖感覚すら狂わせていた。



「監禁とか殺すとか、ばっかじゃないの?」



あんたは最低だよ。

私だけじゃなく、仲間まで傷つけて。



「欲に塗れたわがままで、関係ない人まで巻き込まないで」



真修も、朔も、凛も、師匠も、神雷も……皆、善兄のおもちゃじゃない。


私の大事な人達だ。




助けに来てくれた3人も真修も、もはや戦える状態じゃない。特に3人はよく今さっきまで戦えたな、ってくらい体力が底をつきかけている。


皆、休んでて。私は大丈夫だから。




私がこいつの相手をする。


しなければ、ならないんだ。