BAD & BAD【Ⅱ】





カップの破片を回収して、蜂と共にゴミ箱へ。


紅茶で濡れた床は雑巾できちんと拭き、掃除機もかけ、以前より綺麗にした。




片付けが終了し、真修の機嫌も良くなった。



そのことに、皆はホッと肩を撫で下ろす。


この場にいた者全員(寝ていた凛以外)は、同じことを思ったはずだ。



真修を怒らせないようにしよう、と。




「ふはあぁ……」


「おはよう、凛。狸寝入りしてたんじゃないかってくらい、タイミング良く起きたね」


「なんのことだ?」



首を傾げた凛に、ため息を吐く。


とぼけてるようには見えないし、まあいっか。

もう終わったことだし。




ひと段落ついて、皆は各々くつろぎだした。




私は畳の上に座って、たかやんと弘也と剛と桃太郎と師匠の5人でローテーブルを囲んで、ババ抜きを始めた。



真修率いる下っ端組は、洋館の庭の手入れ。


畳の上の、私のやや後ろに位置にいる凛は、横になりながらババ抜きを観戦している。