カップの破片を回収して、蜂と共にゴミ箱へ。
紅茶で濡れた床は雑巾できちんと拭き、掃除機もかけ、以前より綺麗にした。
片付けが終了し、真修の機嫌も良くなった。
そのことに、皆はホッと肩を撫で下ろす。
この場にいた者全員(寝ていた凛以外)は、同じことを思ったはずだ。
真修を怒らせないようにしよう、と。
「ふはあぁ……」
「おはよう、凛。狸寝入りしてたんじゃないかってくらい、タイミング良く起きたね」
「なんのことだ?」
首を傾げた凛に、ため息を吐く。
とぼけてるようには見えないし、まあいっか。
もう終わったことだし。
ひと段落ついて、皆は各々くつろぎだした。
私は畳の上に座って、たかやんと弘也と剛と桃太郎と師匠の5人でローテーブルを囲んで、ババ抜きを始めた。
真修率いる下っ端組は、洋館の庭の手入れ。
畳の上の、私のやや後ろに位置にいる凛は、横になりながらババ抜きを観戦している。



