こっち側は人気が少なくて、寂れてる。繁華街とは対照的だ。
こっちの活性化も首長に考えてもらえないかな。
ふと、隣に目を向ける。
洋館を出たあたりから、真修が異様に静かになった。
全体的に固いというか、葛藤してる感じ。
「真修と2人でのパトロールは、何気に初めてだよね」
「うん、そうだね」
明るく話しかけても、真修は暗いまま。
緊張、とは少し違うんだよね。
もっと空気が軽くなるように、会話が続くような話題を投げかけてみよう!
「真修はいつ神雷に入ったの?」
「いきなりだね」
「真修のデータを端から端まで調べ上げようかと思って」
「ちょっと怖いよ」
怖いとはなんだ。
コミュニケーションを取ろうとしてる幼なじみの親切心を、ちょっとは汲んでくれたっていいんじゃない?



