顔を下に向けて俯いている唄子ちゃんを、覗き込む。


どうしちゃったの?大丈夫?



「……っ」


「あらま」



唄子ちゃん、顔真っ赤だ。

恋する乙女の顔だ。


剛に撫でられて、ドキドキしちゃったのかな。



ある意味、剛は有罪だね。



弘也の次は剛かぁ。うーん、おすすめはしたくないけど、恋に理屈は通じない。



まだ恋には幼い、けれど恋に限りなく近い、ちっぽけな想い。


これからどう育っていくのか、楽しみだ。




「なあ、作戦は終わったんだし、昼飯食べようぜ~」


「そうだな」


「あー、腹減った」



弘也の意見にたかやんと剛が賛同して、3人が屋上から出ていこうと歩き出す。