唄子ちゃんが泣き止んだ頃合を見計らって、身を少し離して向き合う形になった。
「唄子ちゃん」
「なんですか?」
「1つだけ注意ね」
人差し指を立てて、「1」を表す。
これだけは守ってね?
「もし、また嫉妬しても、乱暴な真似はしないこと。わかった?」
「っ、はい!」
「いい返事だね」
唄子ちゃんがこんなに無邪気に笑う姿を、初めて見た。
キラキラ輝いていて、今までで1番素敵な笑顔。
また頭を撫でようとしたら、誰かに先を越された。
「お前が本気で愛せて、お前を本気で愛してくれる奴が、いつかきっと現れるさ」
誰かと思ったら、剛だったのかよ!!
元気出せとでも伝えんばかりに、唄子ちゃんの頭をポンポンするな!唄子ちゃんはたった今元気になったんだよ!



