私の手をギュゥッ、とすがるように握り締める手のひらは、とても温かかった。
「すごくすごく……本当にすごく、嬉しかったです。ありがとう、ございます」
バカだなぁ。
あの罠を許してはいないし、はっきり「好き」と言ってはいけないんだろうけど、大切なのは変わりないよ。
「可愛い後輩を嫌いになれるわけないでしょ?」
「うぅ……幸珀先輩……!」
唄子ちゃんは涙を流しながら、私に抱きついた。
手のひらの次は、本体ですか。
いいよ、いいよ。先輩にいっぱい甘えちゃいなさい。
よしよし、と頭を撫でてあげた。
「弘也以上にかっこいい、運命の人と出会えたらいいね」
「僕以上にかっこいい奴なんかいないよ~」
「そこら中にいるじゃん」
「どんだけ自分の外見が大好きなの」
知ってる?あんたみたいなのは、雰囲気イケメンっていうんだよ。
世の中にはね、外見も内面もイケメンな人がいるんだよ!絶滅危惧種だけど!



