BAD & BAD【Ⅱ】





失敗は成功の元。



失敗しながら、傷つける方法も他人を思いやる方法も優しくなる方法も、わからないことを学んでいけばいい。


ゲームのようにリセットして、もう一度最初から戻るのは無理だけど、間違いに気づけた今この瞬間から新たに始めることはできる。




涙で濡れた唄子ちゃんの両頬を、むにゅっと両手で軽く押す。


突然のことにキョトンとされて、私は口元をほころばせた。



「可愛い可愛い唄子姫が、幸せになれますように」



頑張れ、唄子ちゃん。

可愛さを最大の武器にして、本物の愛を捕まえてね。


可愛いは、正義だよ。



エールを送ったら、唄子ちゃんの瞳が再び潤み出した。


涙腺大丈夫?ゆるんゆるんになってるんじゃないの?




「幸珀先輩が、初めてでした」


「え?」


「ひどいことをしたあたしに笑顔を向けてくれて、あたしの悪い部分を知っていてなお、嫌いにならないでいてくれた人は」




唄子ちゃんは肩を震わせながら、泣きじゃくる。


涙を拭ってあげようとした右手を、唄子ちゃんの両手がたどたどしく包み込む。