「その親友、男前だったのか?それとも、怪力ゴリラ?」
「あんた、私のことバカにしてんの?」
「ああ」
「頷くな!ここは否定するところ!!」
私に似てるってことは、つまり可愛くて魅力的な子だったってことでしょ?
何がどうなって、男前や怪力ゴリラになるの。絶対おかしい。
「男の子顔負けの、堂々たるかっこよさは幸珀ちゃんよりは不足していたけど、友達思いでとてもとても優しい子だったわ」
いちごさん、すごい。朔を絶妙にアシストしてる。さすが親子。
私に似て優しい人だったんだ。会ってみたかったな。
「高校生だった頃、ナイフ片手に犯罪めいたことをしてしまった時も、親友は離れずに支えてくれた」
……え?いちごさんが、犯罪?
突然さらっと話が劇的にぶっとんで、びっくりしてるんだけど。
それは朔も同じみたいで、目をぱちくり瞬きしている。



