BAD & BAD【Ⅱ】






「その親友、男前だったのか?それとも、怪力ゴリラ?」


「あんた、私のことバカにしてんの?」


「ああ」


「頷くな!ここは否定するところ!!」




私に似てるってことは、つまり可愛くて魅力的な子だったってことでしょ?


何がどうなって、男前や怪力ゴリラになるの。絶対おかしい。



「男の子顔負けの、堂々たるかっこよさは幸珀ちゃんよりは不足していたけど、友達思いでとてもとても優しい子だったわ」



いちごさん、すごい。朔を絶妙にアシストしてる。さすが親子。


私に似て優しい人だったんだ。会ってみたかったな。




「高校生だった頃、ナイフ片手に犯罪めいたことをしてしまった時も、親友は離れずに支えてくれた」



……え?いちごさんが、犯罪?



突然さらっと話が劇的にぶっとんで、びっくりしてるんだけど。


それは朔も同じみたいで、目をぱちくり瞬きしている。