何を?
大きく首を傾げたら、仕方なさそうにわかりやすく説明してくれた。
「今日は、神雷の総長と副総長と幹部代表1名と、同盟族の総長が集まって、近況を話し合ったり情報交換したりすんだよ」
「へぇ~」
「首脳会議みてぇなもんだ」
たまに神雷内で開いてる集会の特別バージョンってこと?今日そんなのやるんだ、知らなかった。幹部室でやるのかな。
まあ、私は下っ端だから関係ないけど。
説明を聞いている間に、家に着いた。
玄関の扉を開けて「ただいまー」と大きな声で言うと、リビングからお母さんが出てきた。
「おかえり、幸珀」
「おじゃましやっす」
「あら、朔くんじゃない。久し振りね。いらっしゃい。今、いちごちゃんもいるわよ」
お母さんの言葉に、朔が「……やっぱり」と呟く。
本当にいちごさん来てるんだ。



