「俺は毎日呼び出されてるけどな」
「僕も~」
「モテすぎんのも大変だよな」
「ほんとにねぇ」
朔と弘也が顔を見合わせて、ナルシスト感を全面的に出してる。
バラが舞ってる錯覚が起きてるのは、私だけ?
「2人に告白する子いるんだ。絶滅危惧種だね。大事にするんだよ」
「めっちゃいるぜ?校内の女子のほとんどが俺らに夢中っつっても過言じゃないくらいにな。なっ、弘也?」
「そうだよ~。よくラブレターとかもらうし、ここに来る前も告られたし~」
「見た目に騙されてる子が多いんだね。憐れな」
「憐れむな!」
2人に恋する子の気が知れない。
外見はいいけど、性格はコレだよ?どこにキュンッてすればいいの?ワッツ?
「多分、2人に夢中になってる女子の9割が、アイドル感覚できゃーきゃー言ってるだけだと思うよ」
「9割!?それ多すぎじゃね!?」
「だって、私、女の子に呼び出されたことないんだよ?」
「はあ?なんでここで、お前が女子に告白されるされないの話になんだよ」
「告白じゃなくって!」
状況整理に長けてるはずの朔にここまで話が通じないと、わざとかと思っちゃうよ。



