たかやんと弘也を見比べてみる。
声質、背丈はともかく、知らぬ間に無造作に整えられた髪型、ピアスの数まで……おんなじところが増えている。
パッと見て違うとはっきりわかるのは、髪色と目の色くらいだ。
「たかやん、おっはよーん!」
「はよ」
茶色の髪とライトブラウンの瞳のたかやんと、みかん色の髪と栗色の瞳の弘也が、先に下駄箱を離れて廊下を歩き出す。
慌てて、私と剛も2人を追いかけた。
おいてかないでよ。つれないなぁ。
後ろから、2人の背中をぼんやり見据える。
「……たくさんのおそろいを繕って、何を考えてるんだか」
だるい独白を、唇に這わせて。
不敵に、口元を緩める。
髪型だけじゃ物足りなくなった弘也が、あらゆる箇所を揃えたのかな。それに付き合ってあげてるたかやんも、たかやんだね。
弘也ってたかやんのこと、そんなに好きだったんだ。知らなかった。双子愛、恐るべし。
「2人を凝視して、どうかしたのか?」
「べっつにー」



