BAD & BAD【Ⅱ】





悩みに悩んだ末、剛は3台の中で1番最新型のビデオカメラを選んだ。




そして、私達は早速作戦の予行練習を始めた。


予想外の出来事が起こる可能性も視野に入れながら、あえて理想を詰め込みすぎずに、作戦の骨となるポイントのみを重点においてシミュレーションしていった。




作戦の筋書きを大雑把に確認しだしてから、約30分後。



あとやっていないのは、師匠が京ママに訴えかけるところか。


決められた台本とかセリフとかはないし、練習してもプレッシャーが増して逆効果になるかもしれない。



それなら、確認はしない方がいい。




「……こんな感じでいい、かな」



私の一言で、予行練習が終了した。

あとは、京ママの帰りを待つだけだ。



「京ママが帰ってくるまで、のんびりしてようぜ」


「賛成!ししょー、お菓子と飲み物もらえます?」


「お前ら、くつろぎすぎだっ!!」



ダイニングテーブルの奥にある、大きなソファに座った剛と私に、たかやんが指差して説教する。



ほらね、作戦参加メンバーにたかやんは必要だったでしょ?


ツッコミ不在だったら、ここはもう自由奔放なジャングルだったよ。