そして、師匠の家庭事情を聞き終えたところで。
私達は全員で輪になって座り、解決策を考え始めた。
司会進行は、もちろんこの私、円堂幸珀が務めます。どうぞよろしく。
「それでは、師匠のお母さん……略して京ママを変えるにはどうしたらいいのか、作戦会議を始めたいと思います!」
「急に仕切りだしたな。しかも、あだ名までつけちゃったよ」
「司会するなら、私しかいないでしょ!」
「なんでだよ」
左隣に座ってる剛が、文句を言ってきた。
なんでって……え、逆に聞くけど、私以外司会できる人いる?いないよね?
「お前なんかより適役がいるだろ。俺とか」
「剛が司会?あはは、無理無理」
「お前に否定されるとガチでへこむ」
「なぜ!?」
「いい加減、駄弁ってないで会議を進めろ、へぼ司会者」
毒舌なたかやんが、私と剛のお喋りをばっさりぶった切った。
へ、へぼ!?
心外だ。私のどこがへぼ司会者なんだ。始まったばっかりだよ?どこでそう判断したんだ。謎だ。



