BAD & BAD【Ⅱ】







そして、師匠の家庭事情を聞き終えたところで。


私達は全員で輪になって座り、解決策を考え始めた。



司会進行は、もちろんこの私、円堂幸珀が務めます。どうぞよろしく。




「それでは、師匠のお母さん……略して京ママを変えるにはどうしたらいいのか、作戦会議を始めたいと思います!」


「急に仕切りだしたな。しかも、あだ名までつけちゃったよ」


「司会するなら、私しかいないでしょ!」


「なんでだよ」




左隣に座ってる剛が、文句を言ってきた。


なんでって……え、逆に聞くけど、私以外司会できる人いる?いないよね?




「お前なんかより適役がいるだろ。俺とか」


「剛が司会?あはは、無理無理」


「お前に否定されるとガチでへこむ」


「なぜ!?」


「いい加減、駄弁ってないで会議を進めろ、へぼ司会者」




毒舌なたかやんが、私と剛のお喋りをばっさりぶった切った。


へ、へぼ!?

心外だ。私のどこがへぼ司会者なんだ。始まったばっかりだよ?どこでそう判断したんだ。謎だ。