生唾を飲んで、恐る恐る破壊音のした方へ移した視線の先にあったのは、
弘也の左足の下敷きになっている、画面が割れた師匠のゲーム機だった。
弘也は即座に、ゲーム機から足をどかす。
……予想が的中してしまった。
最悪だ。
もう、ほんと、最悪以外のワードが出てこないくらい、最悪だ。
「えっと、あ、あの、」
「……」
「……き、京?」
「……」
顔面蒼白の弘也は、しゃがんで師匠の顔を覗き込むが、師匠からの応答はなし。
空気が淀んでいってるのは、気のせいではないだろう。
「ご、ごご、ごめんっ!!で、でも、画面が割れても使え……」
全力で動揺してながらも、真っ黒な画面のゲーム機に電源を入れたり、試しにいじってみたりしたけれど、画面が明るく光ることはなかった。
あれは、もうダメだな。
画面だけじゃなく、中身の大事な機械まで壊れてる。
「……見事に使えないねぇ。うわわ、どうしよ。き、京、本当にごめん!!」



