「部屋を破壊すんじゃねぇぞ、てめぇら」
激しくなってきた枕投げに、たかやんは若干焦っている。
大丈夫、大丈夫!
部屋を破壊しない程度に、弘也を懲らしめるだけだから。心配しないで。
「くたばれっ!!」
「こんなんでやられないよーん」
いくら枕を投げても、弘也に当たらない。
すばしっこい奴め。
さっさと朽ち果てろ。
私は枕投げよりもゲームがしたいんだよ!
弘也に向けて力強く投じた枕は、弘也にいとも簡単にかわされて。
「痛っ」
「あ」
弘也の後ろにいた、凛の背中に衝突してしまった。
あちゃー、やっちゃった。
「凛、ごっめん」
「枕投げしてたのか?」
「うん」
「だからうるさかったのか」



