BAD & BAD【Ⅱ】





ゲームのコントローラーを放り出した弘也は、大部屋を出て行った。



いつにも増して子どもだなぁ。酔っ払ってるせい?


まあいいや。そのうち戻ってくるだろ。




「じゃあ、弘也の代わりに私やろーっと」


「今度は俺もやる」


「私とたかやんと桃太郎と剛で対戦だ!」



4つあるコントローラーを各々持って、車を選ぶ。


どれにしようかな。1番かっこいいのがいいな。



すると、勢いよく大部屋の扉が開いた。

現れたのは、今出て行ったばかりの弘也だ。



「追いかけてよ!」


「わがままか」



たかやん、ナイスツッコミ。グッジョブだよ。


はいはい、かまってちゃんはほっといて、ゲームやりましょうか。



カーレースを始めようかと思ったら、後頭部に思い切り何かをぶつけられた。



「もうっ、何!?私にもゲームやらせてよ!」