やっぱり、綱渡り?
バランス感覚には自信があるけど、泥団子攻撃されながら渡りきるのは難しいだろうな。
他に、何か方法は……。
泥団子をうまく回避しながら、道の途中の凹みを観察する。
溝の幅は、そこまで広くはない。綱の長さからも、距離は大体わかる。
……よし、アレでいこう!
桃太郎が泥団子を投げたと同時に、桃太郎の方に近づいた。
放たれた泥団子を手の甲で弾きながら、体の向きを180度変える。
方向転換して、勢いよく走り出した。
それなりに助走をつけて、道が途切れるギリギリで踏み込み、高くジャンプする。
「よ、っと!」
溝を超えて、反対側の道に華麗に着地。
今のジャンプと着地は、満点評価間違いなし。
凛と弘也と桃太郎に自慢げに微笑んでから、一足先に進んでいった。
このままいけば、私が優勝しちゃうかも!
もし1位でゴールできたら、どんな願いにしようかなぁ。
巨大ケーキを独り占めとか?私をお姫様扱い、とかもいいかも。女装した皆と記念撮影とかでも面白そう。
そう想像しながら、余裕たっぷりにスキップしていた。



