瞬間移動でもしたの?
「おりゃっ」
「うわ、何!?」
また、桃太郎が何かを投げてきた。
その何かは、私の足元近くに落ちる。
これって、泥団子?
まさか、これ作ってて皆より遅かったの?
それで、泥団子攻撃で皆の邪魔して、ここまで来たってわけ?
思考が小学生レベルだね。
「まだまだ行くぜ!あっ、凛さんには当てませんので、安心してください!」
「凛だけ特別扱い!?」
こんなところでも、ご主人様第一なのね。さすが忠犬だわ。
桃太郎が次々と投げてくる泥団子を、私と弘也は俊敏に避けていく。
どうしよう。このままじゃ、凛にトップになられてしまう。
凛がどうやって第3の障害を乗り越えるか考えている間に、先に行かなくちゃ。



