コースは想像以上にハードなもので、相当体力を消耗するらしい。
めんどいけど、やるっきゃない。
やらなきゃ、やられる。
これは、そういうレースだ。
「では、準備はいいですか?」
審判は、下っ端リーダーの真修だ。
皆はスタート地点につく。
皆、どんだけ願いを叶えたいんだよ。
こんなことでガチになるなんて、単純な奴らだな。
私も頑張るけども。
「位置について」
空気が張り詰める。
皆の熱気に、押しつぶされそうだ。
「よーい、ドン!」
ピーッと吹かれた笛の音を合図に、皆が一斉に走り出した。
レース、スタートだ!



