何がなんでも、優勝しなくちゃいけなくなっちゃったじゃないか。
どうしてくれるんだ、私!!
特に、弘也と桃太郎にだけは、1位になってほしくない。召使いとサンドバッグなんて、絶対にごめんだ。
「たかやん、どうしよ」
「ドンマイ」
その四文字が、胸に沁みるよ。
私は観念して、大きく肩を落とした。
そして、私達は動きやすい格好になって、別荘の裏手にやって来た。
スタート地点であるここから、整備されたコースをたどると、ここに戻ってくるようにできているらしい。
道はくねくねしていたり山の斜面を利用していたりするが、1本しかないので、迷う心配はなし。
また、誰かの邪魔をしても、喧嘩をして倒していき敵を減らしていっても、途中で休憩してもオッケー。
つまり、ルールはただ1つ。
近道せずに、障害物を全てクリアすること。
そのルールを守りさえすれば、あとは何をしても反則にはならない。
いわば、何でもありのサバイバル。



