BAD & BAD【Ⅱ】





何がなんでも、優勝しなくちゃいけなくなっちゃったじゃないか。


どうしてくれるんだ、私!!



特に、弘也と桃太郎にだけは、1位になってほしくない。召使いとサンドバッグなんて、絶対にごめんだ。



「たかやん、どうしよ」

「ドンマイ」



その四文字が、胸に沁みるよ。


私は観念して、大きく肩を落とした。






そして、私達は動きやすい格好になって、別荘の裏手にやって来た。




スタート地点であるここから、整備されたコースをたどると、ここに戻ってくるようにできているらしい。


道はくねくねしていたり山の斜面を利用していたりするが、1本しかないので、迷う心配はなし。



また、誰かの邪魔をしても、喧嘩をして倒していき敵を減らしていっても、途中で休憩してもオッケー。




つまり、ルールはただ1つ。



近道せずに、障害物を全てクリアすること。


そのルールを守りさえすれば、あとは何をしても反則にはならない。




いわば、何でもありのサバイバル。