あはは、なーんてね。
と、冗談っぽく流すつもりが。
皆の目がいきなり怪しく光り出して、思わず口をつぐんだ。
い、嫌な予感……!
「『なんでも1つ』って、ほんっとーになんでも!?1日僕の召使いになって僕のかっこよさを称えろ、っていうのでもあり!?」
「皆で、オールでゲーム大会とかでもいいのっ!?」
「……アイス食べ放題」
「1位になったら、俺をからかってくる弘也と剛と幸珀をサンドバッグにしてやる」
待て待て待て。
待って、皆!盛り上がらないで。
さっきのは例えばの話であって、本当の景品じゃないよ?
話を進めないで!
「願い叶えるってのは、違くて……」
「あきらめろ、幸珀」
「たかやん!で、でも……!」
「今更訂正できる空気じゃない」
「そ、そんな……っ」
もしかしなくても、はちゃめちゃに騒がしくなるきっかけを作っちゃった?
もう、手遅れなのか。
今ほど、タイムマシンを求めたことはないよ。



