BAD & BAD【Ⅱ】





あはは、なーんてね。

と、冗談っぽく流すつもりが。


皆の目がいきなり怪しく光り出して、思わず口をつぐんだ。



い、嫌な予感……!




「『なんでも1つ』って、ほんっとーになんでも!?1日僕の召使いになって僕のかっこよさを称えろ、っていうのでもあり!?」


「皆で、オールでゲーム大会とかでもいいのっ!?」


「……アイス食べ放題」


「1位になったら、俺をからかってくる弘也と剛と幸珀をサンドバッグにしてやる」




待て待て待て。

待って、皆!盛り上がらないで。


さっきのは例えばの話であって、本当の景品じゃないよ?


話を進めないで!




「願い叶えるってのは、違くて……」


「あきらめろ、幸珀」


「たかやん!で、でも……!」


「今更訂正できる空気じゃない」


「そ、そんな……っ」




もしかしなくても、はちゃめちゃに騒がしくなるきっかけを作っちゃった?


もう、手遅れなのか。


今ほど、タイムマシンを求めたことはないよ。