出社すると会社に人があふれていたが、構わず自分の席に座った。
ニュースで言っていたように派遣を雇ったようだ。
女性が大量に増えていた。
そして土日に搬入を済ませたらしい、新しいデスクやパソコンなんかも所狭しと置かれている。
その中で部長が指示を出していた。
「社員一人につき、異性とペアになるのはもう知っていると思う。
社員にはメールで誰がペアか資料が来ているから確認するように。」
南田はメールを確認する。
南田のペアは加藤と書かれており、その横に派遣会社の名前が記されていた。
南田はペアが奥村でないのなら誰であろうと同じだった。
どうにも仕事をする気になれず休憩室へ向かう。
コーヒーを飲んでいると何人かの男性社員が余計なことを話していた。
「派遣の女なんて使い捨てだろ?
仕事としても女としても。」
何もそんなことを社内で話さなくてもいい。品格が疑われる。
そう軽蔑の気持ちを向けるだけで、いつもなら無視するところだった。
だが、昨日のことと「使い捨て」が何故だかシンクロしてしまって嫌味を言いたくなる。
「ご自身が使い捨てにされないように注意された方がよろしいのではないですか?」
「な…。」
「もちろん僕もです。」
そう。僕は認証のためだけの関係。
つまりは「使い捨て」なのかもしれない。
ニュースで言っていたように派遣を雇ったようだ。
女性が大量に増えていた。
そして土日に搬入を済ませたらしい、新しいデスクやパソコンなんかも所狭しと置かれている。
その中で部長が指示を出していた。
「社員一人につき、異性とペアになるのはもう知っていると思う。
社員にはメールで誰がペアか資料が来ているから確認するように。」
南田はメールを確認する。
南田のペアは加藤と書かれており、その横に派遣会社の名前が記されていた。
南田はペアが奥村でないのなら誰であろうと同じだった。
どうにも仕事をする気になれず休憩室へ向かう。
コーヒーを飲んでいると何人かの男性社員が余計なことを話していた。
「派遣の女なんて使い捨てだろ?
仕事としても女としても。」
何もそんなことを社内で話さなくてもいい。品格が疑われる。
そう軽蔑の気持ちを向けるだけで、いつもなら無視するところだった。
だが、昨日のことと「使い捨て」が何故だかシンクロしてしまって嫌味を言いたくなる。
「ご自身が使い捨てにされないように注意された方がよろしいのではないですか?」
「な…。」
「もちろん僕もです。」
そう。僕は認証のためだけの関係。
つまりは「使い捨て」なのかもしれない。