秘密の陰陽師 【壱】


葵side



「んー…」




目を開け、時計を見ると11時過ぎだった





「あら、起きたのね。大丈夫かしら?」





引率で付いてきていた保健の先生が言った





「え…あの…?」





「あなたが体調が悪くて部屋のベッドに寝かしているので見てあげてくださいって男の子が来たのよ。えーっと確か1組の高田君って言ったかな?彼すごく心配してたわよ」







あ…思い出した…





確か私…泣いて泣いて泣き崩れて
挙げ句の果てには「離れちゃいや…」
なんて言ったんだった





思い出すと自分を殴りたくなって来た






恥ずかしすぎる。私は何をしてたのか。





どうしよう…なんて言おう…





とりあえず明日お礼言わなくちゃ