秘密の陰陽師 【壱】






教師も生徒達もガラスが割れていることに
気づきだし、その日は緊急事態ということで
全員帰宅となった




俺は術で砂に変えたガラスに誰かが触れると霊力がかかり、俺にわかるようにしておいた





そしていま…誰かがそれに触れたことがわかった




普通の人ならきっと気絶してるだろうな





俺は調査のためにもう一度体育館に向かった





体育館に入ると人の気配を感じた。






やっぱり誰かいんのか?






女か…?




後ろ姿しか見えないがこの学園の制服を着ているし、まず間違いなくここの生徒だろう。





割れたガラスを…調べてる…?







それに式がいる…?





式ってのは俺たち能力者が札を使って呼び出せる白くて小さい奴らだ。




式神とも言われていて小さいなりに力はあるし、やることも早いからよく使えるんだ。







それにしても…なにものだ?





式を使える人なんて普通じゃない






「何してるの?」





俺は王子様口調でその子に聞いた。





女がこちらを振り返る。








普通の女なら顔が真っ赤になる…が





目の前の女は、へ?と間抜けな顔してる






まさか俺の事しらねぇのか?






そいつは黙り込んでしまった。





「どうしたの?」





おれは女が喜ぶ顔で聞いた。




だがこいつは顔を赤らめることもなく不思議そうな顔をする