舜side




「葵っ」





意識がない彼女を抱き上げる





「葵、葵!起きろ葵!」





何度呼びかけても彼女は起きない






だが息はある。


気を失っただけなのか…






息があることを確認し、安堵した俺は鋭い視線を奴に向けた






《おや?葵。僕を見て倒れちゃうなんてまだまだだね?また迎えに来るよ。
その時は一緒に来てね?葵》






葵が倒れる前にこいつが葵に言った言葉だ







奴は葵を知っている。



葵も奴を知っている。







それだけだというのに腹が立って仕方がなかった