秘密の陰陽師 【壱】





家に帰るとちょうどお兄ちゃんも帰ってきた頃だった






この広い地域を全て1人で見回るのは無理なので私とお兄ちゃんは半分に分けて毎晩見回りをしている






「おお、お帰り葵。
変わったことはなかったか?」






「ただいま。
んー鬼の妖にあったんだけど、
なんか意味がわからなかったんだよねあの妖」





「どう言うことだ?」






「なんか挨拶だとかあの方とか…
全然、意味のわからない話をしていた」






「そうか。なにもなかったか?」






「うん。攻撃とかはしてきてない」







「分かった。気をつけろよ」







そんな会話をして、お互い部屋に入り私は目を閉じた。








目を閉じるとさっきの場面が目に浮かぶ。






あの言葉…






"あの方"






私はその言葉が頭から離れずにいた





どう言う意味なんだろ?






そんなことを考えているといつの間にか眠りの世界についた