一秒も経たないうちに、また車がグラッと揺れて。 下へ下へと、引きずり込まれていった。 その拍子に、頭が窓にぶつかってしまった。 そこで、何が起こっているのかわからないまま、わたしの意識は途切れた。 ただ、 『莉子……っ!』 幾度もわたしの名前を呼ぶ、お母さんとお父さんの苦しそうな声だけが耳に残っている。