「皆瀬くんなら、今日は来てないみたいだよ」 依世ちゃんがわたしの顔を覗き込みながら、にやりと口角を上げる。 ドキーッ、と心臓が大きく跳ねた。 やっぱり、わたしってわかりやすすぎるの? 「お休み?」 「たぶんそうなんじゃないかな」 わたしより先に病院を出て行ってたから、てっきりもう登校してるのかと思ってた。 保健室でサボってるのかな。 それとも。 『ここ、俺のお気に入りの場所なんだ』 脳裏を過ぎる、小さな公園。 なぜだろう。 環くんが独りで、あの公園に佇んでいるような気がするのは。