ホームランを胸に ファースト

葵は「ありがとう」と言ったっきりなにも喋らない。

「葵?どうして来てくれたの?」

私がそう聞くと葵はタオルを置いてコップを置いて私を見た。

「ごめん...涼。お前が心配するような事してごめん。」

私は涙がでた。

「大丈夫だから、教えて?どうして寂しそうな顔するのか。」

葵は頷いてちゃんと話してくれた。

それは優衣ちゃんの事だった。

涼香の部屋に最近は来なくなっていたのは知っていたけど涼香は何も言わないので飽きたのかと思っていた。

でも、違った。優衣ちゃんは病気だった。