ホームランを胸に ファースト

私は言いたいことを全て葵に言った。

「分かってる。でも、俺の好きな所は葵も好きだと思っただけで…」

「海は涼も好きだと思うよ。でも、1番考えないといけないのは涼の気持ち。葵の前では笑ってるけど、私の前では泣いてるよ。」

「え...」

葵はさっきまでとは違って足を止めた。

「涼は心配なんだよ!怖いんだよ!お前が逃げてどうすんだよ!私には助けられないの...」

「ありがとう、教えてくれて。涼は俺が助けるから。じゃ」

葵はいきなり走って涼の家に向かった。

私は涼の笑顔が大好きなんだ。

初めは葵が好きだった。だから伊織を利用しようと涼と友達になった。