ホームランを胸に ファースト

~奏story~

涼は私に全部打ち明けてくれたあの日からずっと無理して笑ってる。

きっと心配なんだ。分かってる。

葵の前では1番普段通りになってるのも。

私の前では泣いてるのも。

でも、きっと葵も涼には言いたくないことなんだと思う。って思ってた。

けど、涼の親友として泣き続ける親友を無理してる親友をこのままには出来ない。

だから今日は葵には涼は先に帰ったからと伝えて一緒に帰ることにした。

「よっ」

「よっ!葵」