ホームランを胸に ファースト

「海だー!!!!」

「涼、ちょっと来て」

葵は海の近くにあるベンチから私を呼んだ。

私は葵の隣に座った。

「涼、俺は大丈夫だから、涼は俺のそばにずっといればいいからな、分かったか?」

「う、うん!急にどうしたの?」

「何でもないよ。ほら海で遊べ!」

でも、葵はどこか寂しそうだった。

次の日、学校で奏に聞いてみた。

「奏、葵ってなんか悩みあんのかな?」

「知らないよ...涼の彼氏でしょうが!」