ホームランを胸に ファースト

寮先輩はすぐに守備練習に行ってしまった。

「はぁ...」

ボール拾い中にふと、グラウンドにいる葵を見つけた。

「かっこいい...」

葵はいつもと違って汗を流して頑張っていた。

葵がボールを送球した後私に気づいたようだった。

「あっ!」

見とれてたことをバレたくなくて作り笑いをして、微笑んだ。

それを見て葵は最高の笑顔を返してくれた。