ホームランを胸に ファースト

「うんっ!大好きだよ!誰にも負けないくらい好きなの。」

「それは違うな。お兄ちゃんの方がお姉ちゃんの事大好きだよ。」

そう言ってみると涼香ちゃんは笑った。

まるで涼みたいに。

「そっか。お姉ちゃんは幸せだね。でも...」

「どうしたの?」

涼香ちゃんは悲しそうな顔になった。

さっきまであんなに笑ってたのに。

「だってね、最近はお姉ちゃん全然笑ってなくて部屋に行くと泣いてるの。」

「え...」

「「大丈夫??」って聞くと「泣いてないよっ」って言ってね無理してるの。」