次に目覚めたら、きみに伝えたいことがあります。


朝、学校で会えたら『おはよう』。

昼、きみが保健室に来たら『やっと会えたね』。

夕、きみと電話できたら『声が聞きたかった』。


他の人からしたら当たり前のこと。

でも、あたしにはどれもが特別な事だった。



約束一つ叶えることが難しい。

だけど、こんなあたしを待ってくれている人がいる。


『泪……俺は、何度約束して、何度破られても……同じことを言うからな』


果たせなかったなら、もう一度約束すればいい。


『泪に信じてもらえるように頑張ることにするわ。泪がもう一度俺を好きになってくれるように……』


離れた心は、また繋ぎ合わせればいい。

そうやって、きみはあたしに何度も歩み寄ってくれた。



そんな八雲が、あたしにとっては唯一の光で。

陽だまりのように包んでくれる八雲に、あたしは初めて人の温かさを知ったんだ。

たくさんの幸せをくれたきみに、溢れるたくさんの想い。



それは……めぐる、キミへの好き。

だから、目が覚めたら、きみに伝えよう。

ねぇ、八雲。

あたしは、きみのことがこんなにも……。