「なぁ、八雲って神崎さんと別れたのか?」

「別れた……あーっ、信じたくねぇ!!」



でも、サヨナラってさ……そういう意味だよな?

俺は、泪のことまだ好きなのに。



すると、俺の隣の席に和樹が座る。

そういえば、和樹も泪のこと好きなんだよな……。



「まさか、泪のこと狙うつもりか」

「は!?ちげーよ、これでも八雲のこと心配してんのに!」

「わ、悪い……。俺、泪のことになると、本当に心狭くなんの」



自分で、泪への気持ちを止められない。

どんどんワガママになってく……。

余裕ねーな、本当に。


「まー……仕方ないじゃないか、好きなんだからさ。俺も、その気持ちは分かるし」

「和樹……」

「それで、どうしてこうなっちゃったわけ?」



そういえば、和樹は俺達が破局しそうになってるの知らねーよな。

幸人も、泪の病気のことまでは知らない。

ただ、それを俺が言うのは違う気がするし……。


「どっからどう話せばいいんだ……」


それに、俺自身まだ頭の中混乱してんだよ。

主に、泪から別れを告げられたショックでうまく頭が働かねー。