「うわ、芹澤さん!!」
崩れかけた私の体を橋本くんが支えてくれる。
「ごめんなさい、僕…余計なことして迷惑を…本当にごめんなさい!!」
必死に謝ってくれるけど、もうそれどころじゃなくて私は空返事しか出来なかった。
「あの、こんなことしといて本当に勝手ですけど…
早く松下くんのこと忘れた方がいいです。その役に立てるなら何だってしますから!」
胸を張って言ってくれる橋本くん。
「どうしてそんなに心配してくれるの…?」
「そっ、それは…
あ、学級委員ですから!学級委員がクラスの子の心配をするのは当然のことです!」
そんな橋本くんの優しさに救われて、何とか自分を保つことが出来た。
だんだんと目の前の世界に色が戻ってくる。
「あの、大丈夫ですか?
あれだったら送りますけど…」
「ううん、大丈夫!ありがとう。
これからバイトに行かなくちゃなの」
ますます大丈夫ですか?!みたいな顔をする橋本くんに
「ふふっ」
思わず笑いがこぼれてしまった。
「良かった。やっとちゃんと笑ってくれた」
「…え?」
「最近あんまり笑っている顔見なかったので。
あ、高梨さんといるときは別ですけど!」
ぱっと顔を手で覆う。
そ、そんなに笑ってなかった?!
「これなら大丈夫ですね。
じゃあ、また明日!」
満面の笑みで手を振ってくれる彼に私も手を振り返す。
さっきの月星のことなんて忘れたようなスッキリ感。
凄いな…橋本くんって。

