それでも遥希は折れなくて、 「じゃ、クローゼットの中から見てるから」 訳の分からないことを言い始める。 「襲われそうになったら、ドロップキックをかましてやる」 どこまで本気なんだろう。 だけど、遥希ならやりかねない気がした。 そんな遥希に言ってやる。 「誠は襲ったりしない。 あんたとは違う!」 「そうかな。浮気するような奴だぞ?」 その言葉が、やっぱりあたしの胸を刺した。