そのキスで、忘れさせて

「なんで……」




あたしの声は震えていた。

それは、最後に誠と会った時のことを思い出したから。





誠はあたしと戻りたいと言った。

そして、抱きしめられて……

あたしは遥希を傷つけた。

あれから誠から連絡は来るものの、全て無視していた。

そして、このまま終わるものだと思っていたのに。




「新郎側の知り合いらしいよ？」




泉は言う。




「よりを戻すチャンスじゃない？」




そんな泉に、とうとう言っていた。





「あたし、遥希と付き合ってる!!」