そのキスで、忘れさせて







必死に溢れる声を我慢した。

それでも遥希は容赦なくあたしを愛する。

甘く、優しく、激しく。




「声……聞かせろよ」




甘い声で遥希が言う。

遥希ってにこにこしているか、顔を歪めていることしかないと思っていた。

それなのに、こんなに甘い遥希がいるなんて。