遥希はまた疾風のごとく去っていった。 服を届けに来た隆太に見惚れているあたしに悪態をついて。 そんないつも通りの遥希だったけど、遥希が去った後もあたしの胸はドキドキしていた。 遥希の優しいキスを思い出して。 隆太からの連絡がなかったら、あたしはどうなっていたんだろう。 そして決心した。 誠に荷物を返すことを。