あまりさんののっぴきならない事情

「どんな急展開ですか。
 なにか私のミスが発覚したとかかもしれません」
と言うと、秋月に、

「いや、あんた、今日、お茶煎れただけじゃない」
と言われる。

 うっ、確かに。

「じゃあ、一切れしかあげてない羊羹があたって、お腹壊したとか」

「羊羹、みんなも食べてるじゃない」

「支社長と室長だけが一切れだったことに気づいたとか」

「仕事中にいらないでしよ、何切れも」

「『新緑』が食べたかったのに『夜の梅』だったことを根に持っているとか」

「……あんた、いい加減、羊羹から離れなさいよ。
 っていうか、それ、支社長じゃなくて、あんたの願望じゃない?」

 明日は新緑機ってあげるわよ、と言われ、すみません、と言っている間に、

「あ、切れた」
とファミ子たちが声を上げる。

「かかっ、かけ直してくださいっ、南条様っ!」
と何故か寺坂が怯える。