歓迎会には、結局、成田も来てくれた。
本当は、店が閉店してから来ると言ってたのだが、マスターが、
「いいよ、行ってきなよ」
と言ってくれたのだそうだ。
成田を早めに上がらせてくれることもあり、呑み会の時間まで、ちょっとあったので、あまりも五時半過ぎても働いてみた。
昼間と少し客層が違っていて、面白いし。
日が落ちて来た中、テラス席のテーブルや木にランプが灯って、これはこれでいい感じだな、と思いながら、気持ちよく働いた。
「なんだか悪かったですね」
と秋月たちと待ち合わせた店に向かいながら言うと、
「いやまあ、佐野村たちも居るし」
と夜のバイトの人なので、今まで顔を合わせたことのなかったスタッフの名前を挙げてきた。
「それに、ちょっと心配だったからな」
「え?」
「……海里が来るかもしれないじゃないか」
何故、来てはいけないのでしょう。
そして、この間から、罵るときだけ、支社長を名前で呼んでいる気がするのですが。
罵るたびに、親しさが増しているとか?
いや、そんな莫迦な。



