「お子さんも連れてらしたらよかったのに」
と言うと、
「んー。
それも考えたんだが。
子どもたちも温泉好きだし。
でも、みんなが落ち着かないだろうし。
奴ら食事時も浮かれて駆け回りそうだからなあ。
落ち着いて食べられないじゃないか、旦那が」
と言う。
ご主人がですか……。
「ああそう。
部屋、男女で割ってもいいかなと思ったんだけど。
夫婦単位にすることにしたから。
室長の奥様も来られるし」
と言われ、
「ええっ?
そうなんですかっ?」
と言うと、
「そうなんだよ。
私も、あんたたちとと女子トークするの楽しみにしてたんだけどさ。
……ま、寺坂さんに、口実を与えてやろうかと思って」
と言われ、ああ、と頷く。
もう婚約しているというのに、寺坂の純情さが災いして、二人の仲はあまり進展していないようだった。
と言うと、
「んー。
それも考えたんだが。
子どもたちも温泉好きだし。
でも、みんなが落ち着かないだろうし。
奴ら食事時も浮かれて駆け回りそうだからなあ。
落ち着いて食べられないじゃないか、旦那が」
と言う。
ご主人がですか……。
「ああそう。
部屋、男女で割ってもいいかなと思ったんだけど。
夫婦単位にすることにしたから。
室長の奥様も来られるし」
と言われ、
「ええっ?
そうなんですかっ?」
と言うと、
「そうなんだよ。
私も、あんたたちとと女子トークするの楽しみにしてたんだけどさ。
……ま、寺坂さんに、口実を与えてやろうかと思って」
と言われ、ああ、と頷く。
もう婚約しているというのに、寺坂の純情さが災いして、二人の仲はあまり進展していないようだった。



