「海里さん」
なんだ? といつの間にか、自然に海里と呼ぶようになったあまりを見る。
サバイバルな状況が男女の中を近づけるという伝説は本当だったか、と思っていると、
「お腹空きましたね」
とあまりは言ってきた。
「そうだな」
「よ」
「羊羹はいらないからな」
先手を打って言うと、……はい、と言う。
反対側を向いて、
「今こそ、ずっと抱えて来たこの重い羊羹を役立てるときっ、と思ったのに」
と呟いている。
やっぱり、重かったんじゃないか、と思いながら、
「……持ってやろうか」
と言うと、まさか今更羊羹を奪われるとか思っているわけでもないだろうに、あまりは、
「いや、いいです」
と言ってきた。
なんだ? といつの間にか、自然に海里と呼ぶようになったあまりを見る。
サバイバルな状況が男女の中を近づけるという伝説は本当だったか、と思っていると、
「お腹空きましたね」
とあまりは言ってきた。
「そうだな」
「よ」
「羊羹はいらないからな」
先手を打って言うと、……はい、と言う。
反対側を向いて、
「今こそ、ずっと抱えて来たこの重い羊羹を役立てるときっ、と思ったのに」
と呟いている。
やっぱり、重かったんじゃないか、と思いながら、
「……持ってやろうか」
と言うと、まさか今更羊羹を奪われるとか思っているわけでもないだろうに、あまりは、
「いや、いいです」
と言ってきた。



