「では、ちょっとお見送りしてきます」
と海里に言って、可愛い顔の小僧さん風の社員が出て行く。
海里たちとは離れ、ロの字型に置かれた長テーブルの後方に居たあまりは、やれやれ、終わった、と出されていたペットボトルのお茶に口をつける。
最近、会議に出されるのは、ペットボトルのお茶も多いようだ。
まあ、湯飲み洗わなくていいよな、と思いながら、添えられた紙コップにそそいでいると、海里と目が合った。
そそぎ終わり、顔を上げると、対角線上に居る海里とまた目が合う。
なんとなく、そらしたら負けな気がして、そのまま見つめてしまうと、海里も同じことを考えているようで、こちらを見たまま、お茶を飲んでいる。
……どうしよう。
最初にそらしたら負けと思ってしまったせいで、そらせない、と思っているうちに、ドアが開いて、急いで戻ってきたらしい小僧さんが微笑んで言ってきた。
「すみません。
ありがとうございます。
やっぱり、海里さんが居るってだけで、向こうが全然態度が違うので」
どうも、あちらがグイグイ押してきて、向こうのいいように条件を飲まされそうになっていたようだった。
と海里に言って、可愛い顔の小僧さん風の社員が出て行く。
海里たちとは離れ、ロの字型に置かれた長テーブルの後方に居たあまりは、やれやれ、終わった、と出されていたペットボトルのお茶に口をつける。
最近、会議に出されるのは、ペットボトルのお茶も多いようだ。
まあ、湯飲み洗わなくていいよな、と思いながら、添えられた紙コップにそそいでいると、海里と目が合った。
そそぎ終わり、顔を上げると、対角線上に居る海里とまた目が合う。
なんとなく、そらしたら負けな気がして、そのまま見つめてしまうと、海里も同じことを考えているようで、こちらを見たまま、お茶を飲んでいる。
……どうしよう。
最初にそらしたら負けと思ってしまったせいで、そらせない、と思っているうちに、ドアが開いて、急いで戻ってきたらしい小僧さんが微笑んで言ってきた。
「すみません。
ありがとうございます。
やっぱり、海里さんが居るってだけで、向こうが全然態度が違うので」
どうも、あちらがグイグイ押してきて、向こうのいいように条件を飲まされそうになっていたようだった。



