恥ずかしさからどうにかして視線を外すと、八神くんは「あーー…」と呟いた。
「体育祭の時のお題、もしかして『好きな人』だとでも思ってたんですか?」
「だ、だって、あまりにも仲が良すぎるから……っ」
「『家族』ですよ」
「え?」
唐突に言われた単語に戸惑うあたしに「体育祭のお題」と八神くんは付け加える。
「か、家族…だったの?!」
「だからそう言ってるじゃないですか」
しれっとして言う八神くんに、あたしは目を見開くばかり。
そんなの、事前に2人が家族だって聞いてなきゃわかんない。
「あと、放課後図書室にいたのは多分アレです。
煽り」
「煽り?」
首をかしげると、八神くんははい、と頷く。
「新堂先輩とデートするって知らなかったから。『やぁだ綾くんデートすること知らなかったの〜?』って」
流石甥なだけあって、とてもよく似ているゆり先生の声真似で、察する。
そういえばあの先生、のんびりした言い方だから断片的に聴くとほんのり色っぽく聞こえなくもないかも……!!!



