【完】金曜日は、八神くんのモノ






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そもそもの出会いは、春。

入学2日目の始業式の日。


きっかけなんて、とても単純で。
入学早々、俺は道端で倒れてる同じ学校の女の子に出くわした。


「……げ、」


思わず、声が出る。

まだ、この学校に入って2日なんだけど…。
こんな漫画みたいなことって、起こり得るものなんだな。

キョロキョロと、辺りを見回す。
ちらほらと人は通るけれど、それはみんな女の人で。


「……助けなきゃ、駄目だよな」

面倒ごとは、あまり好きじゃない。
だけどここは人として、助けなきゃいけないと思った。


それが俺と、…柊 真琴先輩との出会い。


初めの頃は、それっきり頭になかった。

もう会うことなんてないし、名前も、学年すらも知らないんだから。


…だけど。

この学校の図書室でゆり姉が働いてるのは知ってた。

だから、せめて顔は出した方がいいよな。


そう思って図書室に足を運んだ、あの、金曜日の放課後。


「………あ、」



あの日の女の子がいて。

冗談抜きで、運命だと思ったんだ。