【完】金曜日は、八神くんのモノ




「っいきなり誰…っ、

せ、先輩……」

振り返りざまに顔をしかめる彼に、ぐ、と言葉に詰まる。


…また、その顔だ。


「何の用事ですか、先輩。言い訳でもしに来ました?」
「話が、あるの」


突き放そうとする八神くんの言葉を遮ると、「話?」と聞き返す。



「八神くんがそんなにあたしに隠し事をする理由は何?」

「なにも、隠し事なんて「してるでしょ」



もう、隠さないで。

あたしは、君の秘密を暴きたい。


黙ってしまった八神くんに、あたしは言葉を重ねる。



「まず、1つ目。
春にあたしを助けてくれた人が新堂くんだって勘違いしてたこと、あんたは知ってたわよね?
どうして自分が助けたって、言わなかったの」

「!?気づいて……っ」

「次、2つ目。
あんたとゆり先生の関係性は何?隠れて名前で呼びあうんだから、普通の先生と生徒ではないでしょう」

「…………」


「最後に。

…このノートの真意は、何??」


手に持っていたノートを、八神くんへと突きつけると、彼は目を見開いた後、はぁ、と長く息を吐き出した。